バナーはどうあるべきか ブックマークに追加する

Nov

08

登場して10年以上のの歳月が流れて、バナーの世界はまだまだ拡大しているようです。

NET Marketing FORUM 2007に行ってきました。非常に魅力的なセッションが多く、一日中真剣に聞いていたらへとへとになってしまいました。

その中から、特にバナー広告について取り上げてみます。

午前中のキーノートセッションのひとつ「ユーザーの感性にささる新しいマーケティングに向けて…リッチコンテンツ時代のネットメディアのうまい使い方?」に登場された電通テクニカルディレクター中村 洋基氏が紹介されていたご自身のバナークリエイティブは、どれも見事なものでした。

たとえばこんな感じ。

  • 「ページ上部のバナーにクルマの運転席がありマウスオーバーするとハンドルを操作して運転することができる
  •  つまり風景がフロントガラスに映る」
  • 「ふと見るとページ右横の縦長バナーの中で携帯電話が鳴る」
  • 「これをいじろうとして、ついマウスを動かす」
  • 「いきなり、衝突音と共に画面全体が崩壊する

二つのバナーを連動させることにより、交通事故防止を呼びかけるインパクトの強い広告表現が完成したわけです。

中村氏のクリエイティブは、アニメーションや、バナーの領域からビジュアルがはみ出てくる、いわゆるフローティングを多用し、これをマウスオーバーなどのアクションに応じて変化させることにより、クリックによるページ遷移を伴わなくても強いビジュアルインパクトによる広告表現を可能にしています。クリックなしには何も始まらないと思っているコンテンツ利用者には、半ば不意打ちの形でこの広告の中に巻き込まれることになります。

一方、午後のセッションのひとつ、『“売れる”インターネット広告?インターネット広告で“100%確実”にレスポンスを上げるDROの法則とは?』において、アサツーディ・ケイ九州支社 加藤 公一レオ氏が紹介されたクリエイティブの考え方は、は、ある意味、中村氏とは「真逆」でした。

加藤氏は、単品ネット通販のプロモーション企画において、継続して大きな実績を挙げた経験から、プリットランによるクリエイティブテストを徹底してを行うことを推奨しています。実際の説明はバナーではなく通販のランディングページを例に行われましたが、大体こんな感じです。

  • クリエイティブ要素を「キャッチコピー」「写真」「構成(デザイン)」に分解
  • それぞれの要素ごとにスプリットランを実施。たとえばキャッチコピーのみを変化させた4種類のクリエイティブを用意しテストを実施、売上に一番貢献したキャットコピーを残す。
  • こうして絞り込まれた売上に貢献する「キャッチコピー」「写真」「構成(デザイン)」を単純に組み合わせる。つまり最強の「キャッチコピー」「写真」「構成(デザイン)」をそのまま組み合わせる。要素間の相性はあえて考慮しない
  • 必ず効果が上がる。下がってきたら現状のクリエイティブを元にさらに「キャッチコピー」「写真」「構成(デザイン)」のスプリットランを実施し「マイナーチェンジ」を重ねていく。

気持ちいいくらい割り切っています。要素間の相性を無視しているのはある意味今までのクリエイターの職人芸に頼っていた広告クリエイティブの否定とも言えそうです。現に加藤氏は「僕はクリエイターから嫌われています」とおっしゃっていました。

中村氏と加藤氏のアプローチの違いは、

  • ブランディングか、レスポンスか
  • バナーを媒体サイトの中でクリエイティブ展開させるのか、あくまで自社キャンペーンサイトまでの誘導手段と割り切るのか

といったポイントに起因していると思われます。それぞれ目的が違うのでアプローチが違うのも当然です。

中村氏はアニメをこれでもかと多用し、加藤氏は全く使いません。

目的に応じて、アプローチはより先鋭的になるべきなのでしょう。

↓加藤氏の本、これから読んでみます。
単品通販“売れる”インターネット広告―図解

追記(2009/06/10)
掲載日の時差はありますが関連ありそうなのでリンクさせていただきます。
バナー広告の可能性: mediologic.com/weblog

トラックバックURL

この記事のトラックバックURL

コメント